歯科医師や歯科衛生士にお子様の指しゃぶりや口呼吸(鼻づまり)を指摘されたことはありますか?また矯正後に歯並びの後戻りを指摘されたことはいかがでしょうか?
我々歯科医療従事者は歯並びを見ることで歯並びに影響する癖に気がつくことがあります。そもそも歯というのは唇と舌の圧力が釣り合う位置に並びます。その力の釣り合いが崩れると歯並びが悪くなってしまうことがあります。
例えば、
①お口がポカンと開いている→唇の力が弱いため歯が舌に押されて外側に出てしまう
②指しゃぶりをしている→上の前歯が指に押されて前に出て、さらに指を吸う力により頬がすぼめられた結果奥歯が内側に移動してしまう
③下唇を噛む癖がある→矯正後にもかかわらず上の前歯が下唇に押されて歯の位置がまた悪くなってしまう
つまり歯の位置は力に強く影響されています。
この口腔周囲の筋肉を正しいバランスに整えるのがMFT(口腔筋機能療法)です。口腔周囲の筋肉のバランスが悪い(=口腔筋機能障害)と、歯並びだけでなく、咀嚼・嚥下・発音等にも悪影響をおよぼします。口腔筋機能障害には様々な原因があります。鼻炎やアレルギーが原因の場合は医科への受診を勧めることがあります。また舌小帯短縮症の場合は切除術が必要になることもあります。
当院でのMFTは、プレオルソ(小児の機能的矯正装置)を使って舌の正しい位置と動かし方を覚えることから始めます。さらに口腔周囲の筋肉トレーニングを指導することで、必要な筋力を強化していきます。根気強く継続が必要な治療なので保護者の方にも協力していただきながら進めていきます。また矯正の後戻りに関してもMFTを取り入れています。後戻りの原因を考えた上でインビザラインを用いた矯正治療を行います。その中で必要に応じてMFTを取り入れながらより後戻りを防ぐ歯並びを目指していきます。
大まかな内容ではありますが、最後まで目を通していただき誠にありがとうございます。MFTに興味がある方はお気軽にご相談ください。
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2020/09/05:ブログ『MFT(口腔筋機能療法)のススメ』
2021/01/02:ブログ『床矯正のススメ』
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