2022年9月3日(土)、4日(日)に有明TFTビルにて行われた第68回マイクロエンド2日間実習コース(講師:澤田則宏先生、吉川剛正先生、今村宗一郎先生)に当院の赤嶺と多田が参加しました。このセミナーは大変人気があり、コロナ禍ということもあり数年待った先生もいらっしゃるほどのセミナーで、幸運にも参加することができました。
エンド=根管治療は、マイクロスコープの登場によりその治療内容が大きく変わった治療の一つです。伝統的な根管治療は、ルーペを使用したとしてもどうしても盲目的な治療になってしまします。もちろん経験と勘が研ぎ澄まされれば結果を出せるかもしれませんが、やはりマイクロスコープを使用し、4〜20倍の拡大視野で”見える”ことでより正確な治療が可能となると考えます。このセミナーでは、実際にマイクロスコープ下で、電動の根管拡大装置であるトライオートZX2(モリタ)とNi-TiファイルであるJIZAI(MANY)使用し、実際の治療の流れに合わせて実習を行いました。
そもそもなぜマイクロスコープを使用することが良いのかというと、通常、視線とライトからの光軸は15°程度ズレが生じるため、影が存在していまいますが、マイクロスコープは視線(視軸)と光軸が一致するため、根管がまっすぐであれば先っぽの根尖まで見ることができます。見ることができれば、今まで気がつくことができなかった感染源に対してアプローチすることもできるでしょう。
次に学んだのは、歯内療法専門医たちが何を考えているか?ということです。一般歯科医である我々にはない視点を学ぶことができました。根管上部をゲーツグリテンドリルを使用し拡大するCoronal Flareの形成法から始まり、グライドパスの作り方、洗浄法に加えて、CTを撮影するタイミングについても学びました。さらにトライオートZX2とNi-Tiファイル「JIZAI」を使った根管拡大法についても学ぶことができました。現在、当院ではX-smartごNi-Tiファイル「ウェーブワンゴールド」を使用していますが、さらにトライオートを導入予定です。その後、メタシールSoftペーストを使用した根管充填も実習しました。
以上が根管治療の基本でしたが、さらに様々なトラブルシューティング(穿孔部封鎖や破折ファイル)についても学びました。破折ファイル除去に関しては、実際に根管内に残された破折ファイルを超音波を使用し除去する実習を行いました。このセミナーのアドバンスコースとして外科的歯内療法のセミナーがあるので、来年以降受講したいと考えています。
今後も当院では、基礎を大事にしながら積極的に新しい技術を学び、地域の皆様に貢献できるよう努めていきます。
2020/2/9:ブログ『東京医科歯科大学歯内療法セミナー』
2021/03/14:ブログ『マイクロスコープ導入!』
2022/09/03-04:ブログ『第68回マイクロエンド2日間実習コース』
2023/09/24:ブログ『MICRO SCOPE 100%活用術』
2023/10/07-08:ブログ『第27回マイクロエンド2日間アドバンスコース』
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