2025年1月19日(日)にMEGAGEN JAPAN主催の九段会館テラスにて行われた「抜歯即時埋入・即時荷重を臨床に導入するためのスタートライン(講師:倉田友宏先生)」に参加しました。今回のセミナーでは、近年注目されているインプラント治療の考え方である「4S-Concept」に基づいたインプラント治療について学びました。
4S-Conceptとは4つのS(Short:治療期間の短縮、Simple:簡単・簡便、Small:低侵襲、Safe:安全)を軸にインプラント治療を行う考えです。簡単に述べると、より短い治療期間で、より簡単な術式で、より患者さんの負担を少なく、より安全にインプラント治療を行う方法です。このインプラント治療を実現するために必要な方法がDensah Burを用いたドリリングとワイドショートインプラント(MEGAGEN)の活用です。これまでは様々なメーカーがインプラント体の形態や表面性状を改善し、より早く骨と結合するように工夫したり、条件の悪い骨によりしっかりと初期固定を得られるように工夫したりしていました。しかし、Densah Burを用いてインプラント体を埋入する際のドリリングを工夫することで、これまでの問題点を解決し様々な恩恵を与えてくれます。例えば、今までであれば上の奥歯にインプラントを入れる際、上顎洞とうい空洞があることによって骨が薄くインプラントが埋入できないときは、サイナスリフトやソケットリフトといった方法で骨造成をおこなった後にインプラントを埋入していました。しかし、Densah Burを使用することでドリリングの際に出る自分の骨を押し上げることにより上顎洞粘膜を挙上し、骨造成をおこなったのと同じような効果を得て、さらに骨を圧縮して押し広げることにより骨質を改善し強固にインプラント体の初期固定を得ることができます。Densah Burに加えてワイドショートインプラントを用いることで、骨の厚みが少なくてもインプラントの安定を得ることができます。
4S-Conceptを実現するためには、Densah Burとワイドショートインプラントを活用し、抜歯即時埋入と即時荷重を行うことが必要です。今までは抜歯後数ヶ月待機してからインプラント埋入を行っていました。治療期間が長いことや抜歯後に骨の吸収が起きてしまいその後骨造成が必要になってしまうケースがありましたが、4S-Conceptではこのようなデメリットを避け、より患者満足度の高い治療が可能となります。
今後当院では、この4S-Conceptに基づいたインプラント治療の実践を目指していきます。
2025/02/20:ブログ『抜歯即時埋入・即時荷重を臨床に導入するためのスタートライン』
2025/02/20:ブログ『完全習得 ルートメンブレンテクニックセミナー』
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